12:ムーン・ミルク
作詞:藤東一吾
作曲:へっくん

生まれたばかりの ころの 小春は 何も 知らなかった
ハトが 夜 カラスに なれない ことも
小春の母・ミーの腎臓に 結晶した 鍾乳石のことも
タマは 何でも 知っていて ネコの遠い記憶も 小春に教えていた
ジャングルで カバに泥 塗ってもらい スコール 待っていた記憶も
砂漠で スフィンクスのモデルの オーディションに 受かった記憶も
そのタマが 今は 老い 小春のことしか 分からない
土の上 横になり 枯れ落ちた 細い小枝を 肉球で 揺らす タマ
小枝は 折れやすいスティック 地面は 鳴らないドラム
切り株の模様は 風とネコたちのみた夢が 書き込まれた 丸い 楽譜
林の中 大きな緑のかまくらで タマは今も小春に歌を教えているの?
タマのシッポは ムーン・ミルクの 白くて柔らかな メトロノーム


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